“守護天使”ソフィアはきがつけば暗闇の中に佇んでいました。 そこに見知らぬ男がやってきました。それは紅色の剣を背負った青年でした。 真っ黒なマントに身を包んだ赤い髪で、こちらに向かって片手を上げました。 紅剣を持った青年 「よぉ。見慣れない奴だな。新人か?」 紅剣を持った青年 「俺か? 俺もまぁ、似たようなもんだ。名前は……まあ、そんなことはどうでもいいじゃねぇか。 やることが無くて暇でよ。なんなら説明してやるぜ?」 最初に覚えておくことについて 紅剣を持った青年 「最初に注意することはだな……次の更新の時に問答無用で戦闘に巻き込まれるってことだな」 紅剣を持った青年 「たいていの定期更新型RPGだと、初回は絶対に勝てる戦闘だったり戦闘自体が発生しないんだが、 このゲームはそこんとこ適当だ」 紅剣を持った青年 「アクションのバトルフェイズの攻略拠点って所に戦う場所を選択できるから、 ここで適当に決めておくといいぜ。最初は『召喚の御座』から始めるのが基本だが、 それ以外が選択できるなら、別に選んでも問題ない」 紅剣を持った青年 「……ところで今は、更新回数が何回だったっけ? 1〜5ぐらいならまあ大丈夫だが、 それ以上になると、最前線に出たら瞬殺されるから気をつけろよ」 紅剣を持った青年 「まあ痛い分旨みはあるけどな」 紅剣を持った青年 「あと、このゲームは戦闘せずに待機するってことが許可されてないんだな」 紅剣を持った青年 「お前らは召喚された側、いわゆる自由な冒険者なんてのんきな身分じゃない。 贅沢は言えないってことさ。まあどんだけズタボロにされても完全には死なないから、安心しな」 紅剣を持った青年 「犬死したくなけりゃ、タクティクスの撤退設定とかをよく見ておくといいぜ」 攻略とかバトルとか防衛戦について 紅剣を持った青年 「バトルは1更新に1回のバトルフェイズでのみ行われる。このゲームには対人戦はない」 紅剣を持った青年 「アクションのバトルフェイズの攻略拠点で戦う場所を選択できるが、 これは毎回選択しておくべきだぜ。まあ絶対ってほどでもないが」 紅剣を持った青年 「バトルには大きく攻略戦と防衛戦とがある」 紅剣を持った青年 「例の召喚士と一緒に戦うのが攻略戦、それ以外が防衛戦だ」 紅剣を持った青年 「ちなみに全てのイベントは攻略戦で行われる。原則的に防衛戦で得られるものはねえな。 ちょっと敵が弱いから、死ににくくなるぐらいだ」 紅剣を持った青年 「もっとも……死なないからといって得られるものがあるかっていうと疑問だが」 紅剣を持った青年 「はっきり言って後ろでチマチマ戦っているより、最前線で爆死覚悟で食らいついた方が、 魔石の稼ぎはいいぜ」 紅剣を持った青年 「防衛戦なんて、整地された後なんだからしょうがねえよな。自信がないから…… とか後ろに引きこもっていたら、ますます差が付くぜ」 紅剣を持った青年 「まあ勇気を出して突貫してみるんだな」 紅剣を持った青年 「心配するな、ルーキー一人分ぐらいは面倒見てくれるさ」 効率のよい育成方法について 紅剣を持った青年 「このゲームではバトルで成長しない」 紅剣を持った青年 「ボスを倒そうが1000体倒そうが同じだ」 紅剣を持った青年 「ではどうやって育成するかというと、アクションのスケジュールだ。 原則的にこの設定でEXPを稼ぐしかない」 紅剣を持った青年 「この中のトレーニングが一番効率が良くEXPが得られるぜ。だが、 トレーニングばかりしているとHPが減ってしまうから注意だ。 消耗したままバトルに突入すると悲惨なことになる」 紅剣を持った青年 「なので、直前で休憩をやっといて回復しておくことが重要だ」 紅剣を持った青年 「HPの減少とEXPの獲得を上手くバランスを取ればいいんだが、仕組み自体は簡単だ。 どれだけHPか減るかを見極めればいい」 紅剣を持った青年 「……まあ、それを研究するのも面倒な奴は休憩→トレーニング×4→休憩って風に設定しておけ。 一番最後に休憩を置くのがポイントだな」 紅剣を持った青年 「トレーニング以外にもトレジャーやアイテム工房、研究をする奴は上手くアレンジしてくれよ」 魔石の獲得について 紅剣を持った青年 「このゲームにはお金という概念がない。代わりに7色の魔石というものが取引に使われる。 金の種類が7つあるようなもんだ。使い道は色々ある」 紅剣を持った青年 「さて、この魔石の獲得が問題なんだが、基本的に発掘するか、召喚士にもらうしかない」 紅剣を持った青年 「前者は単純だな。トレジャーして掘っていけばいいだけだ。探索系と輸送系クラスなんかは、 積極的に掘っていくべきだな」 紅剣を持った青年 「後者はやや複雑だ。基本的に、戦闘で活躍すればいいんだが。活躍する場所が問題だ」 紅剣を持った青年 「最前線に近い場所で戦うほど、魔石は多くもらえるってのと、 戦闘で勝利しないと魔石はもらえない、ってとこだな」 紅剣を持った青年 「どちらも防衛戦では不利な要素だ。防衛戦は最前線よりも遠のいてしまうし、 時間制限が厳しいから戦闘が優勢でも勝負がつかない、結果魔石がもらえないって事が多い」 紅剣を持った青年 「まあ、大人しく最前線に行けって話になるわな」 紅剣を持った青年 「それがイヤなら、いっそのこと探索系にコンファインしてトレジャーばかりしておくってのも手だ」 紅剣を持った青年 「……能力成長が大変なことになってしまうかもしれねえが。そこは上手く考えろよ」 スキルの獲得について 紅剣を持った青年 「スキルの獲得はバトルを有利にするには重要な要素だ」 紅剣を持った青年 「このスキルだが、任意に覚えることはできない。ひらめくのを待つしかない。 で、このひらめきなんだが、上手くやらねぇといつまでたっても起こらない」 紅剣を持った青年 「アビリティの装備や、使用しているスキルはひらめく条件に入っているから、 ひらめかないと思ったら、疑っておくんだな」 紅剣を持った青年 「あんま強いスキルを使いすぎてると、別のスキルを覚える機会を失われることもある。 時々は周りを見回して、自重するなり調整するといいぜ」 紅剣を持った青年 「ま、そこまでして必要なスキルってのもそんなにないと思うけどな」 アビリティの獲得について 紅剣を持った青年 「アビリティの獲得はバトルを有利にするには重要な要素だ」 紅剣を持った青年 「アビリティもスキル同様に、任意に覚えることはできない。でもまあ、 ほっておけば勝手に覚えるから安心しな」 紅剣を持った青年 「基本的にアビリティを覚えたらその依代には用はないよな、 適当に魔石が集まったら別の依代を探すのがいいだろう」 紅剣を持った青年 「他に欲しいアビリティが無いなら、そのまま憑き続ければいいしな」 最後に 紅剣を持った青年 「簡単に済ませたが、こんなところか。まあこれ以上は自分で考えるんだな」 紅剣を持った青年 「じゃあな」 青年はそう言って姿を消してしまいました。