楓 暗雲が心に影を差す 思い出はいつも 景色のように美しくて 傷ついても 僕を愛してはくれないだろうか 冷えきった両手を握って あの温かい時間は鎖に繋がれ 悲しみが舞い落ちるのを待つしかないのか ひらひらと 想いは楓の葉のように散って 秋の終わりに火を灯していく 雲間から光が差し込んで 北風が君の顔を思い出させる 僕は愛を落ち葉と共に燃やす 懐かしいその笑顔も もう戻らない ひらひらと 想いは楓の葉のように舞う 冬になる前にもう君が恋しくなってくる 君への愛は時間を越えるよ 秋に流した涙は地面に滲みこむ 君がそばにいてくれるだけでいいのに 山間は葉で紅く染まり 北風は木々を枯らし 風鈴のように揺れる 失いそうなこの愛を叫び戻したい 雪の花は地を埋めて 窓の外の楓は凍りつく