お稲荷様 ・学生:♂ 大学2年生 20歳 毎日アルバイトの帰りに稲荷神社に稲荷ずしをお供えしている。 ・神主:♂ 稲荷神社の神主。 (実は稲荷神社に祭られてるお稲荷様が返信している姿) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 〜劇中表記〜 ・学生:♂: ・神主:♂: ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  (稲荷神社境内) 学生:だ、だれもいないな……。今日もおいていきますのでよろしくお願いします。 (学生御祈りをする:柏手3回など) 学生:さて、帰るか 神主:こらぁ〜、そこのちょっと待ちなさい。 学生:は、はい!(ビクン) 神主:神社はゴミ捨て場じゃないぞ。ほらっ 学生:あ、いや、それはお供えです。 神主:いくら稲荷神社だからって、毎日毎日置いてかれちゃ困るんだよ。    こんなクソまずいいなり寿司 学生:まずいっすか……。やっぱりねぇ〜    実はこれウチの店の売れ残りなんです。    店長が家に帰ってから喰えってくれるんですけど……。    まずいわ冷たいわで、すっかりイヤンなってしまって……    すみません。持って帰ります。 神主:あ、ちょっと……。 学生:え? 神主:おまえ、もしかして一人暮らしか? 学生:はい、そうですけど。 神主:じゃそのいなり寿司、もっとおいしく食べられるレシピを教えてやるよ。 学生:えっ、ホントですか? 神主:そうだな……。まずはいなり寿司をな……。 学生:へぇ〜そんな料理あるんですね。 神主:それに、いなり寿司をこうするとな、じつはこうなってな……。 学生:そんな食べ方アリなんですか? 神主:ちょっと洋風アレンジだとこうするとな……。 学生:ちょ、ちょっとそれはムリがありますよ〜 神主:私だって和食ばかり食べてるわけじゃないぞ。    ものは試しというもんだ。一度やってみるといい。 学生:はい。いろいろ勉強になりました。教わったもの試してみようと思います。 神主:学生さん。これらを食って、勉強も仕事も励めよ。 学生:わかりました〜。ありがとうございました。 (数日後) 学生:神主様〜。 神主:おっ、このまえのいなり寿司の学生さんか。    で、お主の持っているその箱……。いったいなんだい? 学生:これですか? これ、蕎麦とウドンです。    実は立ち食い蕎麦屋なんですけど、この前教えてもらった    いなり寿司のレシピを店で出したら大好評になったんですが、    そのかわり蕎麦とウドンが全く売れなくなってしまって……。    だから店長が蕎麦とウドンの新しいレシピを教しえてもらってこいと。 神主:冗談じゃない!(「ぼわ〜ん」と変身する音)    わしゃいなり専門だ。そこまで面倒みきれんわい。コ〜〜ン。 学生:うわ!神主様がキツネの姿になって飛んで行った!? 《終》 ---------------------------------------------  以上、いかがでしたでしょうか?  よろしければ下記のページより、感想を御記入下さい。   http://voicedrama.side-story.net/ それでは、今後とも『えふよん』をよろしくお願いいたします。