足趾関節形成術 体験記

2001年

11月 

専門医に関節リウマチと診断される

その時、既に足趾の変形はステージ3

体調悪いと思い始めたのはその年の2月頃

数ヶ月でこんなに進むものではない。

もっと前からリウマチだったのでは…と専門医の言葉

2006年

いずれは手術しなくては…そう思いながら4年以上過ぎた今手術に踏切った

ある療養相談会で出会った新主治医の居る病院で。

7月 入院初日

昨日入院センターからの連絡通り病院へ。混合内科病棟へ入った。

4人部屋でトイレのすぐ横。きれいだけど狭いかも。それにうす暗いかな。

でも術後は歩けないのだからトイレに近いほうがいい。

別室にて担当看護師さんの聞き取り調査。すぐに終わる。

主治医は外来の日だから来てくれるのは夕方かな。

ではではこの入院のために用意したDVDプレイヤーにて映画鑑賞だ。

夕飯が配られて…アレ…主治医は来ないの??何か寂しい。

食べ終えて映画の続きを観てたら来てくれました。

普通リウマチさんの足趾関節形成術を行う時は親指の外反母趾を伴う場合が多いそう。

でも私の親指はメスを入れるのはもったいない状態なので、そのままに。

親指だけ長いと指の形が悪くなるかもしれないが、機能を残す方がいい。

と説明を受ける。

手術前日

今朝から免疫抑制剤のアラバ・プログラフは服用中止。

昨日昼前から外泊していて夕方病院に戻る

普通に眠れたみたい

手術当日

運命の日。

絶食だけどメスチノン(重症筋無力症)、チラーヂン(甲状腺機能低下症)のみ服用。

12時半からの予定で9時に知らない医師が点滴をしに来てくれた。

この病院では主治医しか知らないのだからしょーがないね。

主治医はもうオペをされているのだろう。

ダー(旦那)も早めに来てくれる。開始時間が1時からに変更。

車椅子に乗ってオペ室へ。手術台へも自分で移動する。

寝返りもうてないほど狭い手術台。動いたら落っこちそう。

エビのように丸くなっておへそを見て、腰椎に麻酔を打たれる。

尿管入れられて、少しずつ下半身の感覚が無くなって始まった。

左右同時に行うので右チーム左チームと分かれ、執刀医も2人。

主治医と主治医より年配の医師だったからひと安心。

麻酔が効いてて感覚は無いけど、電動カッターで骨を切る振動が響いてくる。

オペ時間は正味一時間。途中寝ちゃってた。

終わってから針金のついた足を生で見せてくれたけど、メガネ・コンタクトしてないから見えない。

足に合ったギブスを作り、その上からフェルトみたいなので覆い、包帯巻いて終了

その場でレントゲン撮って確認して病室へ。

帰りは自分のベッドが迎えに来てくれ寝たまま戻った。3時15分。寒かった。

麻酔が効いてて痛くないし、意識もしっかりしてるからあちこちメールする。

子供たちは近所友に夕飯まで頼んであるのでダーもゆっくり居てくれる。

9時頃。ズキズキしてきた。抗生剤の点滴はしているが痛み止めは入ってない。

無謀にも我慢できるかもしれないと痛みへの挑戦を始めてしまう。

微熱が出てアイスノン。そして痛み止め注射1回目(11時半)

注射2回目(3時)ズキンズキン、ドクンドクン、キリキリ。

痛み止めが効かないよぉ(大泣)

寝返りも出来なくてクッション借りて横を向かせてもらう。

4時半 またナースコール押して来てもらうがそんなに痛いのは変だね

と言って創を見ようとするがDr以外は見れないようになっている。

痛み止め注射は3時間空けなきゃいけないので坐薬を入れてもらう。

術後1日目

痛みの取れぬまま朝が来た。眠れなかった。

体中痛いのに空腹のあまり自分でベッドを起こしてパン牛乳を平らげる。

主治医が来られて 永年かけて変形して固まったものを無理に伸ばしてるし

骨も切ってるから痛みはしょうがないね と言われる。納得。

注射・坐薬は一日3回まで使えると聞いて計画的に頼むことにした。

8時間毎に注射を打ってもらおう。

痛みがあるのなら尿管はずすのは明日にしようか と担当看護師さんに言われたが

坐薬のおかげでおしりが危ない!早くトイレに連れてって欲しいので、はずしてもらう。

着替え、身体拭きをしてもらうとさっぱり♪

足首の部分の広いスウェットも用意しましたが、狭いタイプも持って行ってたので

思い切って膝下までハサミでスリットを入れました。

こういうものはその場で調整できるようお安いものがいいかもね。

退院したら処分すればいいわ。なんて思いながら家で毎晩履いてます。

トイレは病棟内の車椅子ごと入れる大きなトイレへ連れてってもらう。横にトイレあるのに…

便器に移る時一瞬でも立たなきゃいけない。

手すりにしがみつき看護師さんに手伝ってもらう。

終わったらコールしてと言って出て行かれる。

最初の何回かは乗り移る度看護師さんに手伝ってもらうが、そのうち自分でやってみる。

足の裏に創があって中の骨を切ってて体重乗せるなんて考えられなかったが

ギブスのおかげで意外と痛くない。両足いっぺんでも良かった。

スリッパは包帯等で足が大きくなるので大きめを用意するよう言われました。

どれくらい大きめがいいのかわからないので、

甲の部分をマジックテープで調整するタイプを選びました。

それでも止められなかったので初めはガムテープで止めてました。

後にマジックテープを持ってきてもらい凹凸を組み合わせて写真のように止めました。

縫い付けるタイプを希望したのに

貼り付けるタイプを持ってきてくれたので格好良くならなかった。がっかり…

計画的に注射を使ってることを看護師さんに言うと飲む痛み止めもあるよと言われる。

夜には38度の熱が出るがアイスノンで様子見。

術後2日目

ダーが早めに来て、主治医が消毒に来てくれる。

包帯・ギブス・フェルトをはずし、足を見る。

まっすぐになっている喜びより針金がささってることにショックを受ける。

トイレはまだ広いほう。

一度自分で車椅子で行ってみるが、もともと悪い左肩が痛いからお願いする。

そう。自分でできないから入院してるんだ。遠慮なく頼もう!

飲む痛み止めを処方してもらう。希望を聞かれハイペンをお願いする。

実は家にたくさんあるが、ダーじゃわからないだろうな。

注射の副作用で吐き気がする。そういえば夕べもそうだった。

ほんの少し朝食を取り、身体を拭いてもらい横になる。

昼食も少し取ったが気持ち悪い。

冷や汗が出てきて、ダーに車椅子で部屋のトイレに連れてってもらい吐いた。

看護師さんに身体拭いてもらい着替える。

夕方にはシャンプーしてもらう。3回目でやっと泡がでた。ドライヤーまでしてもらう。

主治医も心配して、吐き気あれば点滴するから我慢しないでと言ってくれる。

その後は大丈夫だった。

術後3日目

9時前に教授回診。大勢で来られたがあっという間に行ってしまった。

外来の始まる時間だからしょうがないか。

今朝から横のトイレに歩いて行く。主治医も転ばないように気をつければいいよって。

壁伝いですぐだからね♪よっしゃ♪

抗生物質の点滴が夕べで終わり、針を抜いてもらう。身軽になったよ。

夕べは半袖・長袖2枚着て寝ちゃったので汗びっしょり。身体拭いてもらう。

術後4日目

身体拭きタオルをもらって自分で拭く。このタオル熱々で気持ちいいのだ。

シャンプーもしてもらう。

術後5日目

身体拭き・シャンプーしてもらう

主治医に足の消毒してもらう。携帯で顔入りで足の写真撮ってもらう。

アラバ・プログラフ再開。肩のリハビリを受けたいとお願いする。

術後8日目

入院中は無理だと思ってたシャワー浴びれる。

シャワー室で裸になってから看護師さん呼んでビニールを2重に巻いてもらう。

転ばないよう気をつけてね!と念を押される。

自分でシャンプー・身体洗いできるって幸せなことなんだ。

他病棟より歩行器を借りて来てもらう。自分で歩けることにも幸せを感じる。

でも普通の生活って疲れるな。動いたせいか昼・夜完食する。

主治医は朝チラッと顔を出してくれる。

術後9日目

主治医が足の消毒に来てくれる。リハビリの件再度お願いする。

夜はルームメイト(母くらいの年齢の方)と夜景を見ながら2時間談笑。

術後10日目

調子悪いDVDプレイヤーを修理に持って行ってもらうと初期不良で交換してもらえる。

当然だよね。楽しみにしてた映画鑑賞なのに調子悪くて電源切ったりボタン押しまくったり

観れる状態にするだけで疲れてしまう。こんなハズじゃ無かったよ。

外来にて針金抜いたあとに使うギブスの型取り。足指に体重がかからないためのもの。

足の周囲を測るだけの簡単なもの。これで型取りって言うの?

お値段もびっくり。あとで保険で7割は戻るそうですが。

足の裏の抜糸。右足母指の針金が抜けて来てるそう。無意識に指を動かしてるからだって。

夜ひとりのルームメイトさんと送別会。夜景見ながらみかんでパーティ。

術後11日目

今日はシャワーは無理と言われる。

介助の必要な人は週に3回決まった曜日のみのシャワー。

今までは担当が若い看護師さんで頼めば毎日でも可能だったのに。

脱衣所で足にビニールを巻くことも介助なの?決まりは決まり。それはわかるけど…。

この日のことを教訓にその後は担当看護師さんを見て頼むようになった。

担当者が厳しそうなときはナースステーションに行って頼みやすい人にこっそりお願いする。

だって患者の楽しみなんて、食事とシャワーくらいのものだもの。

窓際の方が退院されたので、窓際に移れるか聞いてみる。

シャワーを断った看護師さんなのでダメだと思ってたらOKもらえてびっくり!!

トイレは遠くなったがやはり明るい。少し広いし。

ベッドの電気点けなくても本が読める♪

目の前の川を眺めるのもいい気持ち。雨が続くと氾濫しないか心配になる(ヒマだからね)

術後14日目

隣のベッドの方退院。娘のように可愛がってくれたから寂しいな。

ご主人も気さくな方でよくお話した。(静かに映画観たい時もあったが…)

DVDプレイヤーまた調子悪い。返品できるならして来てと頼むとそうなった。

結局タダでレンタルしたようなもの。どうしても観たいものは観たあとだし。ラッキー?

主治医から待ちに待ったリハビリ診察に呼ばれると言われる。

いつ頃から痛くなって、普段はどんな生活してて みたいなお話のみ。

夕方部屋に担当OT(作業療法士)さんが来られ可動域の計測をしてもらう。

明日夕方からリハビリ室に来て下さいって。

女性で同年代で暖かい方です。(あとで4歳年下と判明…)

入院中にリウ友さんはできなかったけど、このOTさんとの出会いは宝物です。

術後15日目

隣のベッドに入ってくる。

ある病気の教育入院らしい。つまりどこも痛くなく元気だってことです。

時限爆弾のような時計の音・ひとつひとつの動作も乱雑ではっきり言ってうるさいよ。

やはり母くらいの年齢の方なんですけど。

夕方リハビリに呼ばれる。肩や指の運動してもらい、右親指の装具を作ってくれる。

目の前で板状のプラスティックを温めて伸ばしを繰り返し私の手に合わせてくれる。

色んな道具もあって手品のようで見てるだけでワクワク楽しかった。

術後16日目

ダーが仕事の都合で出かけるので、朝から子供達が病室に来る。

静かに宿題をしていたが何かとおしゃべりするので気を使う。

でも隣人のほうがにぎやかだから まっいっか!

仕事を終えたダーも一緒にリハビリ室へ行く。

リハビリで使うもぐらたたきもどきをさせてもらい嬉しそうな子供たち。

昨日作った装具の調整をしてもらい、右中指・薬指・左小指の装具も作ってもらう。

夕方頼み込んで強引にシャワーに行く。

リハビリもあったし汗だくなんだもの…。

でも夕方は忙しいから迷惑そうでした。やはり午前中に入らなくては。

術後17日目

毎週恒例の教授回診の日。

大勢で来られてあっと言う間に帰られる…。

先週のギプスが出来、外来に取りに行く。が針金抜くまでは使えない。

主治医に消毒してもらう。

夕方リハビリ。

まばたきが多く、左まぶた下がってるよ と指摘される。

実は隣人が消灯時間になるとウロウロ・ガタガタ何かを始め、2晩眠れてない。

MG(重症筋無力症)の症状がでてきてしまった。

手術後悪化しなくてホッとしてたのに、そういうことで出ちゃうのね

そういう時は”耳栓”だよ〜とリハビリのあと売店に連れてってくれた。

見つけた♪ゲット♪

上肢・下肢の筋力を見てくれた。

普通の人の筋力を5として、上肢右4・左3 下肢は人並み だそうです

術後18日目

耳栓・目隠しタオルのおかげで何とか眠れた。

耳栓すると自分の動脈のドクドクという音が響いた。

身を守るためにも慣れなきゃね。

昼間もごろごろするが眠れず。

メスチノンを飲むがまぶた下がってるような気がする。

術後19日目

今日はダルくてしょうがない。

土曜日だからリハビリはお休み。

トイレ横の方退院。

術後20日目

お向かいの方退院。

ということは…今晩は隣の人とふたりきり?

血圧が150/80もあった!

大部屋のストレスかも?

今度は高血圧で通院するのか…とマジで心配した。

今晩は10時からK1をテレビで見たい。迷惑だったら言って。

そんなこと言ったって 迷惑ですなんて言えないやん(大泣)

術後21日目

針金を抜く日です♪

主治医はオペ日だからきっと夕方だろな とゆっくりディルームに居たら

看護師さんと主治医が呼びに来た。

ベッドの上でペンチみたいなので針金の出てる部分をつかんでぐいぐいとひっぱって抜いた。

すんなり抜けるものは痛くないが、骨に食い込んでるものはなかなか抜けず痛かった。

抜いた針金・ギプスは記念に持って帰りました(笑)

針金はもちろんきれいに消毒してもらってます。

退院はあさっての午前中に決定。

家族が大喜びでした。毎日病院通いは疲れますわな。

リハビリに行く。

左親指も装具を作ったほうがいいでしょう

退院後も外来でリハビリを受けられるようpushしてくれるそう。

今朝も血圧157/80  ぎょっ

心配だったから夜の看護師さんに血圧計ってもらうと139/ だった。

術後22日目

今朝の血圧は120/  良かったよ

ダー仕事のため朝から子供達くる。

下の子と歩行器でレントゲン室まで歩く。

部屋に戻ってシャワーに行くと予約が消されてた。

担当看護師さんと相談してその時間にしてたのに…どうして?

隣人さんが昨日の予約だと思い予約表すべてを消させたそうです。

そして私のトコに自分の予約を入れたそうな…。

看護師さんのチカラで私は入れましたよ。

やはり隣人さんと私は合わないんだ。

久々に長距離歩いてシャワーもしたせいか2時間昼寝してしまう

担当OTさんが用事がてら迎えに来てくれ目が覚め、車椅子で連れてってもらう。

左股関節、左足首の可動域が狭く・硬いそうです

腫れて痛いのは右足首のほうなのにこちらは大丈夫だって。

足首が痛い時、痛みの度合いによるけど動く範囲を維持することも大事だそう。

最後の夜。

昼寝したせいか眠くない。

いつもの私なら眠くなくても消灯後は静かに横になっているけど

隣でテレビ付けると眩しいのよ を体験してもらうためテレビを見た。

最初で最後だから…いいでしょう。

術後23日目 退院1日目

たくさん持込んだ荷物たち。どうやってカバンにつめようか。

家に持って帰るのだから、とにかく入ればいいんだ。

9時頃 主治医が来て退院後の注意事項とか書いた紙をもらう。

注意することは何も無かった。お世話になりました♪とお別れしました。

その後リハビリ。初めて歩いてリハビリ室へ行く。

家でできることを書いたものをもらう。

一通り肩・指を動かしてもらい終了。

普通は10時に退院なんだけど、バタバタしちゃって11時前になってしまった。

次に入院される方ごめんなさい。

病院食に飽きた私の食べたかったもの。

家族はお刺身だと予想してたらしいが、マクドのエビバーガーでした。

普段は飲まないシェイクまでプラスして。たまにはいいわ!

家では和室に4人で雑魚寝をしてますが、危険だということで別の部屋で寝ました。

壁掛時計の音がうるさい。リビングのクーラーが流れ込んで寒い。

ダーの起きてる音がうるさい。

と、家に帰っても眠れませんでした(大泣)

退院2日目

和室で寝る。

私がダーの場所で寝て、ダーがリビングで寝る。

ゆったりしてて、子供たちに蹴られる心配もない。良く眠れた。

退院3日目

3人が海遊館へ出かけお留守番。夏休みだものお出かけしたいよね。

帰ってからするよ と言われたけど洗濯をしてみる。

それだけのことなのに疲れるな。

復活できるのか不安になる。

退院6日目

夕飯の支度を始めることにした。

ダーに早く仕事に完全復帰してもらわなきゃいけないからね。

早めに始めて途中何度も休憩して。ヤッター。できたよ。

これで主婦業復活?

退院17日目

術後の浮腫み+足首の腫れ 我慢できなくて主治医のもとへ

関節注射をしてもらう。

痛みがラクになった。

退院1ヶ月と10日くらい

今日はリハビリのため自分で運転して病院へ

近所のスーパーくらいしか行かないから不安もあったが、

無事行って帰って来れました。

通院でのリハビリ…早々に打ち切りになりそうです。

時代のながれ とやらだからしょうがないか?

一度でも専門の方に診てもらえたのだから良しとしよう!

そういえば普通の生活してます。

足の腫れも足首の痛みも治まってます。

手術を決めるまでは色んなことが不安で悩んだりもしたけど

終わってみれば 何とかなってるものですね。

また手術が必要なことがあれば、前向きに考えよう

リウマチともこの身体ともずっとつきあっていかなければならないのだから。

2006年10月末 あとがき

やっとアップできたかも(汗)

入院前にお友達に体験記を書いてみない?とお話をもらいました。

お友達のHPで紹介してくれるそうです。

自分の記録としてノートに記すつもりでいたからそれならあとでまとめてみよう。

お友達に時間のある時はなかなかまとまらなくて、

やっとまとまったら、今度はお友達が超多忙の日々になってしまって。

とりあえずブログを始めてみたけど、どうやってアップするの???

いっぱい考えやっとここまできました。

単なる一例ですが、手術を考えてる方の参考になれば幸いです。