# SVVR振り返り会_展示関係ノウハウまとめ 岡島の独断と偏見で SVVR 振り返り会で語られた、主に展示関係のノウハウをまとめてみました。 ## 振り返り会概要 * 日時: 2017/04/28 (金) 19:00 ~ 21:00 * 会場: 講談社 N201会議室 * 主催者 (リンク先は Twitter アカウントページ) * [ゆーと@VRテキスト入力 さん](https://twitter.com/yutoVR) * [Somelu@泣く子も黙る最強オーガナイザー さん](https://twitter.com/Somelu01) * タイムテーブル | 時間 | 発表者 | タイトル | |---|---|---| | 19:00 | Somelu | 開始挨拶 (趣旨の説明・ 登壇者紹介・会場注意事項) | | 19:05〜19:10 | Somelu | SVVR EXPOとは? | | 19:15〜19:25 | ゆーと | 海外カンファレンス コワクナイヨ! | | 19:30〜19:35 | 野生の男 | 海外にロデオマシンを持って行った話と海外のパーティについて | | 19:40~19:50 | てんちょー | 割となんとかなったSVVRでの英会話のおはなし | | 19:55~20:05 | VoxelKei | 身軽に動くゲリラデモ | | 20:10~20:20 | 青木そらす | 海外から学ぶ 覚えて貰える展示 | | 20:25〜20:35 | Yuichi Matsushita | 海外展示会にも持って行ける、軽くて目立つブース装飾(&時間があまったらVRLAのお話) | | 20:40〜20:45 | GOROman | コミュニティ 〜熱意で国境を越える方法〜 | | 20:50 | Somelu | 閉会挨拶(お礼・入館証返却説明) | | 21:00 | 撤収 | | ## 動画 [Periscope の実況動画](https://www.pscp.tv/w/1nAJEBPylvgxL?t=13) いつまで残っているのかは不明。岡島のいう事は適当なので、ソースを参照しよう! ## 最初に ### 海外 VR イベントの特徴について * SVVR: 投資家などが集まるビジネスイベント寄り * VRLA: インディーも居てコンテンツメインな感じ * とりあえずコンテンツを作って出すやつが居る * ある意味オキュフェスに近い * 但し **コスプレイヤーは居ない** ## 展示 ### Somelu さんによる、海外イベントを少人数でやりくりするテクニック #### 一つの展示ブースで2つ展示する提案 海外のイベントに小規模なチームが出展する場合、国内イベントのよりも少人数しか派遣できない。 そこで、一つの展示ブースで2つ展示するようにした。 ##### メリット * 空いている時間に、交代で **休憩** や **他のブースを回る** ことが出来る * **セッションも聞きにいける** ### VoxelKei さんによる、展示はしないけど、隙あらばゲリラデモ 国内でのデモ展示の経験から、独りで展示は無理だと判断して、今回は視察するのに留めることにした。 でも隙あらば、海外の人に作品を見せたかったので、ゲリラ的にデモを体験してもらうことに * HoloLens: HoleLenz * Oculus Rift: 日本列島 VR 終了後の感想: 日本のイベントと比べて行列もほとんどできないくらいだったのでひとりで展示できたかも #### チャンスがあればすぐ見せられるように * HoloLens を常に首から下げておく * 外部バッテリーも装備 * HoloLens にシールを貼る * 海外用の名刺がないので、画像シールを用意 * 会社名などはどうでも良いので **とにかくコンテンツを覚えてもらう** という戦略 #### 実践ゲリラテクニック * HoloLens を首から下げて会場をウロウロしていると「何それ?」と興味を持ってくれる * これは HoloLens が目新しかったのもあったかもしれない * 興味を示した人を見逃さない * 他の展示ブースに寄った際、お話のついでに無理やり * 誰かが体験していると「俺も、俺も」と体験希望者が集まってくる * 控え室で Brian にも * 会場で知り合って人に、ちょっと控え室で Oculus Rift を使ったデモもやった * SVVR の仕切り役、Brian が「使っていいよ」と言ってくれたので… * AR/MR なら、会場入り口などで実行した結果(スクショ)をツイートする * 現場に来ている人が目にしている光景にオーグメントしている映像は、通常よりもインパクトが高い #### 反省点 * 圧倒的英語力不足 * こちらから一方的に話すのは言うこと決まっているのでまだ楽 * 向こうから何か聞かれたときに返せない * 聞き取れない時には **iPhone 渡して筆談** ### 青木そらすさん による海外から学ぶ 覚えて貰える展示 #### 何もないブースは「もったいない!」 勢いで何も準備していなかった。 その結果、ブースは何もなく殺風景なものになってしまった。 * パッと見、何を展示しているか判らない * 次の人(順番を待っている人)が気になる要素が全くない * 体験してもらっても「あー楽しかった!」**だけで終わる** * 2日目以降は色々とリカバリーを試みたものの、海外イベントの大事な1日が台無しになった #### 海外の展示ブースを見て、伝えたい事 * 写真に収めて覚えられるようにする * 写真を撮れば一発で展示物が何か判るように工夫すると良い * 実例 * HADO さんでは、**ブースの各所に大きな文字で「HADO」の文字がある**。 これにより、**写真を撮ったら、写真を見るだけで「HADO」と言うコンテンツだと判る** * 3D スキャニングシステムの器械もデカデカと名前が載っていた * **後から思い出すことに繋がる** ので、お金をかけてでもポスターや登りなどでアピールすることが大事 * 大型モニターと音で存在感を出す * そらすさんの隣のブースは大型モニターで爆音を出す展示だったため、対照的に何もしていないそらす氏のブースは人が通り過ぎる * ※ SVVR では **現地勢はいろいろ持ち込める** という **地の利** はある * 後から思い出させる工夫 * 体験をするとノベルティ (例としてウサミミバンド) を貰えるブースは良かった * ウサミミバンドのノベルティは、いたるところで付けている人を見かけた * **「なんだこれは?」** が客を呼ぶ * 体験者が **歩く広告塔になる** * SVVR は投資家向けのイベントだから、展示している人達はなおさら「覚えて貰いたい」はず ### 松VR さんによる、海外展示会にも持って行ける、軽くて目立つブース装飾 ガチでブース装飾のノウハウが満載でした。 #### 不織布ポスターのススメ SVVR では別途 B1 サイズの光沢紙ポスターを持っていったため、不織布ポスターはテーブルの垂れ幕にしたけど、こちらをメインで掲示すればよかったとのこと。 * たためるのでコンパクト * ホテルのアイロンでちゃんとシワが取れる! * 光沢紙は光が反射するけど不織布は反射しない * 写真を撮影された際に、光沢紙だと光が反射してきれいに映らばい場合がある * 不織布ポスターなら反射しないで写真に写るので、広告効果が高い * 最近は細かい文字も読める品質になっている * 作り方 (普通にネットで注文できる) * 松VR さんは [ACCEA(公式HP)](http://www.accea.co.jp/) を利用した * ここは安くはないけど **”早い”** * ラインが空いていれば、**最短3時間!** * 納期が長くなるほど安くなるので、早めに注文しよう * 一般的に10営業日とかだと安め #### 大判ポスター作成 Tips * プロのイラスト/写真であれば、Photoshop がお勧め * Photoshop CC 2015 あたりから 画像解像度の設定をキチンと指定してあげればいい感じにしてくれる * 元が A4 サイズの画像でも B1 くらいまで違和感なく拡大できる * スクリーンショットなどを引き延ばすのは荷が重いので、綺麗な超解像処理をしてくれるアプリ [ 「waifu2x-caffe」(公式HP) ](https://github.com/lltcggie/waifu2x-caffe/releases) を使うとよい #### それ以外のポスター話 * 自律型の布製バナー(スタンディングバナー)が SVVR 現地では多く使われていた * 次はこれを使ってみたい。 * 紙ポスターは少なかった * ポスターのスタンドには、野生の男さんお勧めの [POSUTA(公式HP)](http://www.marudai-corp.com/posuta/) * コンパクトになるため便利 #### パンフレットは立てて陳列しましょう * 語学力に不安があるなら紙の資料は必須 * 自分たちを覚えて貰うためにも用意しましょう * 寝かせておくとお客さんが判らない * 立てて見えるようにすると **貰ってくれる率が高い** * SVVR のようなイベントだと会社の代表としてきた人が「戦利品」として必要と言う需要もある * 絵がある=オタクホイホイ * 西海岸は移民が多いからオタクも多い? #### ハガキサイズのパンフレットは名刺代わりに * バッジのケース (首から下げるアレ) に突っ込んでおけるので、自分がブースを回っている時に便利 * 語学力に不安があってもパンフレットを見せれば解決 #### ディスプレイとスピーカー ~ 大画面・大音量は正義 ~ * 現地で SVVR 事務局のディスプレイ (Brian さんのご厚意) と、GOROman さん私物のスピーカーを借りた。 * これで一気に人が寄ってくるようになった * 大抵の展示会では有償で大型ディスプレイを借りられるので、企業として出店するならお金かかっても借りるのがお勧め * VRLA にも SVVR にも出展していた RICOH さんはディスプレイを使っておらず、あまり認知されていなかった印象。 **勿体ない** #### のぼり のぼり もまぁまぁ便利 * 安いし軽い * キャラクターを等身大で出せる * コンテンツに登場するキャラクターの身長と同じになるよう作り込んだ * 当然そうなるように作らないと駄目だけど… * ”のぼりスタンド” がかさばるので、壁掛けというのもなしではない * シワがあると貧乏くさくなるので取り扱いに注意 * 安いのはポリエステル製でアイロン不可。注意されたし #### HMD を拭こう これを怠ったら、シンガポールで出展したときにクレームを Twiiter に書き込まれた * ウェットティッシュを持参するのは重いので現地で買おう * 現地の人が知っているもので拭くと安心感を与えられる #### 盤外戦: 急に振られた わたる@Synamon さんのコメント * 外に向けて何をやっているのかわかるようにするのは大事 * Synamon さんの展示はマルチプレイのデモだったため、2セットを輸送しなければならず、荷物がパンパンでディスプレイ持っていけなかった ## 輸送 ### 野生の男 さんによる、ロデオマシンを持っていくためのデカいスーツケースのお話 ガンナーオブドラグーンは体感モノのコンテンツで、どうしても持っていかないといけない荷物が多くなるため、105L の国際便に乗せられる最大サイズのスーツケースとして、以下を購入 * [[ヒデオワカマツ] スーツケース メガマックス](https://www.amazon.co.jp/%E3%83%92%E3%83%87%E3%82%AA%E3%83%AF%E3%82%AB%E3%83%9E%E3%83%84-%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9-%E9%A0%90%E3%81%91%E5%85%A5%E3%82%8C%E6%9C%80%E5%A4%A7%E7%B4%9A%E5%AE%B9%E9%87%8F-%E7%B8%A6%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA70cm-85-75951/dp/B00QKDH46O) ちなみに、海外で展示するために、今までより小型な ロデオマシン を持っていった。 国内イベントでの試運転をするという余念のなさ! ### 松VR さんによるスーツケース Tips * エコノミークラスで無料で預けられる荷物の制限 * 航空会社によって見病な違いがある * JAL: 3辺の合計が 203cm * ANA: 3辺の合計が 158cm * 両者ともに、1つ当たりの重量は23kg、合計2つまで * ANA と同じアライアンスの **ユナイテッド航空は1つ** まで * ANA 規定のスーツケース (標準サイズなので、どこにでも、これに適合するコーナーがある) マメ知識 * HTC VIVE の Lighthouse を取り付けるスタンドもギリギリ入る * B1 のポスターも斜めにすると入る * **これは正直失敗だった** * 詰め込みに制約が出来て大変 * スーツケースの長辺 > ポスターケースの長さ * 実際に利用したスーツケースでは A1 が限界だった * スーツケースの内側の寸法は大事。ちゃんと測りましょう* 荷物を少なくするコツ * 松下さんは105Lのスーツケース一つで一週間アメリカに滞在 ### VokelKei さんの Tips * Rift のセンサーの台座 (かさばる) をミニ三脚にするとコンパクトになる * 但し、安定しないのでガムテープで固定した ## 英会話 海外展示イベントだと英語は重要なポイントになるんですが、デモ展示一般を意識したので、今回は後ろになってます。 ### ゆーと さんによる、英語のセッション受講のコツ 全部を聞いて理解するのは… * 大変 * 難しい * メモだけしても意味は薄い そこで… * 自分が気になったポイントを見つけたら、それについて考えるという戦略 * 例 * [Tobii(公式サイト)](https://www.tobii.com/tech/products/vr/) の視線認識によるスライダー操作 * 空間上にあるスライダーを Touch コントローラで掴んでスライドさせるのは直感的だが面倒くさい。面倒くさい UI は良くない。 そこで、Tobii さんでは視線でスライダーを選択し、少ない運動量でスライダーを操作する方法を提案していた。 * VR文字入力=UI に興味があった ゆーと さんは、これを起点に色々考えてるようにした。 事前に出来ること * 英語音声+日本語字幕の動画でとにかく耳を慣らそう * Youtube * 映画などでも良い ##### 無理して聞いても価値はない 自分には無理だと思ったら、諦めるのも一つの手である。理解できないまま受講するくらいなら他の展示を見て回った方が良いのでは? ### てんちょー さんによる、英会話の話テクニック ネイティブ並みに会話できるわけでもない てんちょー さんによる、実践的かつ誰でもできる英会話テクニック ちなみに てんちょー さん、当日同時刻に、会社で てんちょー さんの歓迎会が行われているにもかかわらず参戦。 #### てんちょー さんの Spec * 英検2級 * カナダとアメリカに修学旅行に行った * TOEIC IP(過去問みたいなもの) 550 * バイトで中学生くらいまでには英語を教えた経験 * Unreal Engine4 の forum を漁るくらい #### 英会話のための準備 * AltSpace で英会話に慣れよう・・・と思ったけどやらなかった * 英語の名刺を用意したくらい #### fps を挙げよう 英語での会話で詰まる要因は以下の3つが考えられる。 * 単語がパッと出てこない * 文法が気になる * そもそも何を言っているのか判らない(予想がつかない) これらがボトルネックになるのですが… 一番 CPU リソースを消費するのは **英⇔日の翻訳** です。 英語は英語で理解しましょう。 ##### 最適化前 1. 相手「Hello.」 2. 自分「Hello.」を翻訳 3. 自分「こんにちは」を理解 4. 自分「こんにちは」と返答しようとする 5. 自分「こんにちは」を翻訳 6. 自分「Hello.」 ##### 最適化後 1. 相手「Hello.」 2. 自分「Hello.」を理解 3. 自分「Hello.」と返答しようとする 4. 自分「Hello.」 このように最適化できます。無駄な DrawCall が減ってレスポンスが向上します。 #### その感覚を養うには… その感覚をつかむために海外に行くのはアリ。 てんちょー さんの友人曰く… **「英語ばっかり話してたら、日本語難しいな」** (ミサワ画像省略) 数日海外でホームステイしてたら、そう感じるらしい。 自転車に乗れるようになったら、乗り方を忘れないみたいな感覚 #### 超実践的な英語表現 ##### Yeah! 意味はだいたい Yes と同じ。だけど Yes より簡単でフランクな言葉。 Yes より気楽に言えるのでは? ##### May I ~(指さし) 意味は 「~してもいい?」的な感じ。「May I Try This?」(これを試していい?) よりも簡単な表現。 モノを指さして 「May I ...」 と言えばだいたい通じる! ##### I see/Gatcha 意味は 「うん/わかったよ」的な感じ。説明してもらった後などに… 現地の人は皆 Gatcha Gatcha 言ってるので、多用しよう ##### How's (it) going? 意味は 「調子はどう?」。日本の英会話でよく聞く「How are you?」のバリエーションのひとつ。 会話の掴みによく使われる。 そらす氏は How's going? が判らず苦戦 it は発音していない時もあれば聞き取れないこともあるので、自分でしゃべるときにも気にしなくて良い。 ##### That's All. 意味は 「以上です。」 * 説明の終わりに * 注文の終わりに ##### Have you ever ~? 意味は 「いままで ~ ことある?」。 会話の掴み (How's going?) の後に使ったりすると良い。 * 実例 * Have you ever try VR Contents? (VRコンテンツをやったことある?) 他にも便利な言葉は覚えておくと、会話で困りにくくなる ## その他 ### 岡島の思った LT Tips 野生の男さん のLTは個人的に非常に聞き取りやすく、速度も情報量も適切。 時間があったら参考にしてみては? ### VoxelKei さん 「現地の空気を肌で感じよう」 どんどん海外に行きましょう * フランクで生の感想を貰える * 日本よりハッキリしたコメントを貰えるかも * 自分で作ったもので交流する楽しさがある * 自分のモチベーションや発想力を高める原動力になる! ### わたる@Synamonさん 「海外の投資家の話が速い」 * 投資するからすぐコンタクトしてくれ とか言ってくる * 使いたいなら、1日目に着た後に最終日にもう一度くるレベルで積極的 * こういう、”現地の温度感” を感じられるのは良い経験 ## GOROman さんの話 愛と熱意で大体何とかなる。何とかする。 ---- 以上(2017/05/01 初版)