バカネタ:カードゲーム案「戦闘員はつらいよ」 1.ゲーム概要  プレイヤーは悪の組織の下っ端戦闘員となり、幹部から繰り出される命令や、攻めてくるヒーローの対応に追われることになります。  うまく幹部に取り入れば、怪人への改造手術も……でも、ヒーローとの戦いの先頭に立たされる羽目に?     2.プレイ人数  3〜4人程度     3.想定プレイ時間  30分〜1時間     4.カードセット  4-1.イベントカード   ラウンドごとの出来事(イベント)を決定するカードです。      a.幹部の命令    任意の幹部の命令が書かれています。        幹部名:命令の発行者。この指令を達成して「功労者」となった場合、怪人の上司になる幹部    行動:「**(悪事)をして××(貢物)をもってこい」など    効果:この指令を達成して「功労者」となった場合、改造手術(後述)で得られる追加効果        が書かれています。           b.ヒーロー襲撃    怪人が戦うことになるヒーローが書かれています。        名前:ヒーローの名前    種別:昆虫・メタル・戦隊・魔法少女・その他のどれにあたるか    攻撃力:怪人に与えるダメージ    HP:怪人からのダメージに耐える力    特殊能力:登場時や戦闘時、勝利・敗北によって発揮されるイベント効果        が書かれています。       c.その他イベント    上記に含まれない突発的な何かのイベント(事故や行事)が書かれています。        効果:すべてのプレイヤー(あるいは指定されたプレイヤー)が行うべき行動        が書かれています。  4-2.悪事カード    ラウンドごとにプレイヤーが実行する行動が書かれ、手札として消費・補充されるカードです。        行動名:具体的になにをしでかすか    種別:暴力・略奪・調査・反逆(!) のどれにあたるか    獲得枚数:この行動で戦利品を何枚獲得できるか       が書かれています。       4-3.戦利品カード    悪事の結果として得られる報酬として獲得、貢物として提示される、また、任意のタイミングで消費して特集効果を得られるカードです。        名前:略奪品の名前    種別:生物・宝物・情報・人質のどれにあたるか    得点:判定に使用される得点    効果:アイテムとして消費された場合に発揮される効果        攻撃力:改造素材として使用された場合に得られる攻撃力    HP:改造素材として使用された場合に得られるHP        が書かれています。             5.ゲームの大まかな流れ  悪事カードを各プレイヤーに配り、残った悪事カード、イベント・戦利品カードを山札とします。  各ラウンドの最初にイベントカードをめくり、そのラウンドに発生したイベントを決定します。    各プレイヤーは悪事カードを使用して戦利品カードを獲得し、イベントに従って戦利品カードを使用することで怪人への改造やヒーローとの戦闘をこなしていきます。      こうして、「イベントカードが尽きる」か、「誰かが累計三人のヒーローを撃破する」までラウンドを繰り返し、最終的に「ヒーローの撃破数が多い」プレイヤー、同数の場合は「戦利品の合計得点が最も多いプレイヤー」が勝利します。      6.ゲームの流れ    6-1.準備   各カードをよく切ります。   悪事カードを各プレイヤーに五枚ずつ配り、残った悪事カード、イベント・戦利品カードを山札とします。   最初はみんな「戦闘員」です。   じゃんけんなどで、最初の「ディーラー」を決定してください     6-2.ラウンド   イベントカードの一番上をめくり、場に提示します。   その後、「ディーラー」から時計回りに行動処理してください。      各ラウンドの自分の手番に行うことは以下の順になりす。   1.悪事カードの山札から、手札の悪事カードが五枚になるまで補充する。    山札が尽きた場合、使用された悪事カードを再度切り混ぜて山札としてください。   2.手札から悪事カードを提示し、指示された枚数の戦利品カードを獲得、手札に加える。    戦利品の山札(悪事によっては他のプレイヤーの手札)から戦利品カードを獲得してください。    山札が尽きた場合、使用された(奪い返された)戦利品カードを再度切り混ぜて山札としてください。   3.そのラウンドに提示する戦利品を決定し、目の前に伏せておく。    この戦利品カードは、ラウンド終了時に破棄されます。    戦利品の効果を使用しない限り、誰が何のカードを出したかは、ラウンド終了までわかりません。       また、任意のタイミングで、手札もしくは自分の改造素材として使用された戦利品カードの効果を使用することができます。   手札から効果を発揮した場合、その戦利品カードはその場で破棄されます。   改造素材のカードはそのままです。      a.幹部の命令    幹部の命令は「悪事のジャンル」と「貢物の種類」を指定します。        ・指定されたジャンルの悪事カードを提示した場合、獲得できる戦利品が倍になります。    ・貢物は、指定されたものを出したほうが判定(後述)に有利ですが、必ずしも指定されたジャンルである必要はありません。            b.ヒーローとの戦闘    特に記載がない場合、ヒーローは悪事や貢物の種別を指定しません。    戦闘員も通常通り悪事と戦利品の獲得・提示を行いますが、このラウンドに判定条件を満たせるのは「怪人」だけです。      c.その他    各プレイヤーはカードに書かれた指示に従ってください。    その後、プレイヤー毎の手番を通常通り処理します。    が、特にイベントで指定されない限りこのラウンドに判定は発生しません。         6-3.ラウンド終了時の判定      ラウンドの最後に、そのラウンドの「功労者」が誰だったかを判定します。      1.「貢物の種類」が指定されている場合、その種類の戦利品を提示したプレイヤーが功労者となります   2.「貢物の種類」が指定されていないか、指定された貢物を提示したプレイヤーが複数いたか、だれも指定された貢物を提示しなかった場合、もっとも得点の高い貢物を提示したプレイヤーが功労者となります   3.2までの判定を行ってもまだ功労者となりうるプレイヤーが複数いた場合、そのラウンドは「功労者不在」となります。      a.幹部の命令    幹部の命令で功労者が発生し、彼が戦闘員だった場合、その命令を出した幹部から改造手術を受けて怪人になります。    提示した貢物と、手札からもう一枚(手札に戦利品がない場合山札から)を加え、改造素材とします。        指令カードと素材になった戦利品カード二枚は、表を向けて自分の前に置いてください。        怪人の能力:     攻撃力とHPは、使用された二枚のカードの合計値に指令カードの補正を加えたものとなります。     また、素材となったカードの効果は、任意のタイミングでカード消費なしに使用することができます。     ただし、カードの効果として「改造素材として使用されていても破棄」とあった場合、使用後に指定されたタイミングで改造が解除され、もう一方の素材もともに破棄されます。         怪人の上司:     指令カードに書かれた幹部がその怪人の「上司」となります。     特定のイベントカードで「**の部下」として指定される可能性があります。     戦闘員は「その他大勢」としてまったく識別されていないので、誰かの部下として判定対象になることはありません。            b.ヒーローとの戦闘    どんなに高得点のアイテムを提示しても、戦闘員はこのラウンドの判定には参加できません。    「功労者」となった怪人がいた場合、その怪人はそのラウンドの代表としてヒーローと戦闘しなければなりません。        戦闘の判定:     素材やヒーローの能力を処理した後、     自分のHPから相手の攻撃力を引き、0以下(0も含みます)になった方が倒されます。          i)怪人が倒された      改造素材は破棄され、プレイヤーは戦闘員からやり直しとなります。      また、手札から任意の戦利品カードを一枚(ヒーローの能力として指定されている場合は条件を満たす種類と枚数)破棄してください。           ii)ヒーローが倒された      プレイヤーは戦果として倒したヒーローカードを獲得できます。                どちらも生き残った場合、通常なにもありません。     相打ちとなった場合、i)ii)は同時に処理され、「ヒーローカードは獲得するが、改造は解除、手札は破棄」となります。          ヒーローの能力を判定する場合「勝った=ヒーローが生き残って怪人が倒された」「負けた=怪人が生き残ってヒーローが倒された」時と判定してください。              他のプレイヤーの参加:     他のプレイヤーは、戦闘員も怪人も、戦利品カードを使用(怪人の場合は素材でも可)して戦闘に干渉できます。     このとき、戦闘している怪人に有利なようにだけでなく、不利なように能力を使用しても構いません。     戦闘に参加した怪人も、同様に自分の手札から戦利品を使用しても構いません。         能力の使用についての制限:     ヒーローも怪人も、戦闘時に使用できる能力(怪人の場合素材の効果)を「すべて」使用します。     特定の相手に対して著しく不利になる場合でも、無条件にその能力を使用してください。              「功労者」がいなかった場合:     そのラウンドにヒーローと戦闘できるものが一人もいなかった場合、「戦利品を一番多く持っているプレイヤー」(複数いた場合は全員)は、ヒーローから戦利品を「奪い返され」ます。     任意の戦利品カードを一枚(ヒーローの能力として指定されている場合は条件を満たす種類と枚数)破棄してください。      6-4.勝利条件   以下の条件を満たした場合、勝利者が決定されゲーム終了です。お疲れ様でした。      1.誰かがヒーローを累計三人倒した    そのプレイヤーが勝利者となります。      2.イベントカードの山札が終了した    a.もっとも多くのヒーローを倒したプレイヤーが一人しかいなければ、そのプレイヤーが勝利者となります。    b.aの条件を満たすプレイヤーが複数いた場合、「もっとも戦利品の累計得点」(改造素材は含まない)が高いプレイヤーが勝利者となります。          7.ゲームのポイント  7-1.戦利品の獲得   通常の手順では1ラウンドに一枚獲得して一枚消費ですから、戦利品を増やすためには指示に積極的に従う必要があります。     7-2.怪人になる有利・不利   勝利条件の第一ステップである「ヒーローの撃破」のためには怪人になる必要がありますが、一方で戦闘が半ば義務化します。   戦利品の消費や周囲の妨害リスクを考えると、避けられるときには戦闘は避けたいのですが。    7-3.戦闘への干渉   誰も怪人にならないままヒーローが来てしまうと、戦利品をため込んでいるプレイヤーにはダメージになりますから、むやみに足を引っ張れば自分の首を絞めることにもなりかねません。   とはいえ、いつも一人の怪人に肩入れすれば、そのプレイヤーが勝利条件を満たしてしまうわけですが。